ホワイトキューブの茶室から-私芸術論―

京都と大阪の<まんなか>あたり/やや現代美術<寄り>のギャラリー/ここでは日常のあれこれが「芸術」になる<手前>を考察できればと。。。

コレクション論

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2月に個展を開催いたしました「林 秀行展」無事終了いたしました。

会期に合わせてノートガーデンにはノートコレクションから林先生の「月影神殿」(奥)を設置させていただきました。

この作品は遡ることかれこれ20年近く前に手に入れたものです。仕事でいつもおじゃましていた百貨店で開催されていた前衛陶芸の大作グループ展で林先生の作品に出会い「カッコいいなー、カッコいいなー」って言ってたら、その直後にその百貨店の画廊で林先生の個展が開催されました。また、それを見て「いいなー、いいなー」って言っていると、スタッフのみなさんに「買ったら、買ったら」って囃し立てられて、引っ込みがつかなくなり勢いで手に入れたものです。

たぶん立体というか陶芸でははじめてのコレクションだったかもしれません。

しかし、その存在感と重量ゆえ、小さな我が家には飾るところが無くて箱の中で眠り続けていました。

しかし、何のご縁か、めぐりめぐって「ホワイトキューブの茶室」を手に入れ、林先生にお世話になることになり、これを機に「月影神殿」をノートギャラリーに設置しようとなり、ついに飾られることになったのです。

しかもせっかく展示するなら半永久野外展示だろうと。立体作品はやはり「野外」が最高の舞台というか。。。惜しげもなく「外」というのが贅沢だろうと。

箱の中で長いあいだ狭い思いしてきたのだから、この際「外」で思う存分のびのびして下さいと。万感の思いで「野外」でしょうと。

家の中では飾る場所がないほど大きかったのに、庭に置くと「神殿」だけに祠のような雰囲気でいい感じかと一人納得しています。

ギャラリーに来られて「月影神殿」を見つけた方に、ギャラリーの管理人である家内は「主人のコレクションで、そのようなものがまだまだあります」的な説明をしていると、ノートさん(私です)がどんなものを集めたのか見てみたいとおっしゃって下さる方もあったようです。

たまに「作品いろいろ集めてます」的な方にお会いすると「ぜひ見せてください!」ってなります。どんなコレクションなのかのぞいてみたいというのと同時に、コレクションからその方の人柄の一面が伺えるというか、それをコレクションから読み取るのもなかなか楽しいものです。

私のコレクションの特徴は、かなり行き当たりばったり、サラリーマンの給料で買える範囲(家内にはかなり迷惑をかけました)、飾る場所無い(家が小さいから)ので箱に入ったまま部屋の片隅に積まれてる、です。

しかし、今回のことで「N氏(ノート氏)コレクション」やってみようかなと。自分自身のコレクションを全体で自分でも見てみたいというか。自分の人柄みたいなものが客観視できるのかなと。

控えめに誰もいらっしゃらない夏期&冬期休廊中とかにシークレット展みたいな感じで。ノーピープルエキシビジョン?昔プロレスでノーピープルデスマッチ(無観客試合)ってありましたよね。

展示コンセプトの辻褄合わせるのがかなりむつかしいかもしれませんが。。。

やはりテーマは「家族にかけた迷惑の歴史」展になるかなと。。。